解剖生理学という人体の細胞について専門的に学ぶ資格、管理栄養士免許を持つねこらのんです。
突然ですが質問です!
Q.人の細胞って何によって作られていると思いますか?
A.毎日の食事(口にするものなど)
良いものを食べるとより良い選択ができるけど、粗悪品を食べると判断力や思考力が低下して良い選択ができなくなるのです。
なんで食事が思考や判断力と関係するの?
答えは、
「脳が約6割を脂質によって構成されているから」
「脂質はホルモン合成など体において重要な役割を担っているから」
です。
この記事では脂質が体にどんな作用をするのかについてご紹介していきますね。
目次
脳の固形成分は約6割が脂質
脳は細胞膜の成分の割合が多く、約6割が脂質です。
- コレステロール
- リン脂質
この2つが多くあります。
脳の固形成分①コレステロール
体内にあるコレステロールの1/4が脳に存在しています。
コレステロールは神経細胞の軸索を包み保護しているミエリン鞘にあります。
コレステロールがあるミエリン鞘は脳から体に神経の情報が送られるときに、正しい道筋で情報が伝達されるように保護する役割。
脳の固形成分②リン脂質
リン脂質にはDHA(ドコサヘキサエン酸)やアラキドン酸などの多価不飽和脂肪酸が多く含まれています。
DHAとアラキドン酸は脳の発達・成熟に重要。
- DHAはオメガ3系脂肪酸
- アラキドン酸はオメガ6系脂肪酸
脳内でDHAやアラキドン酸や合成酵素活性が低下することがアルツハイマー病やうつ病に関与していると報告があります。
WHOの報告によると
- 世界の認知症発症数が2050年には1億人突破
- 2030年には『健康な生活に影響を及ぼす疾病』の第1位にうつ病
と予測されているため、DHAやアラキドン酸の重要性は非常に高まります。
参考:脳の発生発達と神経新生における脂質栄養 心のレジリエンスのために
脂質は細胞膜形成とホルモン合成に必要で重要な材料
脂質の役割についてです。
脂質は
- 細胞膜の形成
- ホルモン合成
主にこの2つの役割を担っています。
それぞれ簡単にご紹介していきますね。
脂質の役割①細胞膜の形成
細胞は約60兆個、人の体にあります。
細胞膜はその1つずつの細胞内部の状態を維持してくれる役割を持っています。
この細胞膜が機能しないと細胞は死んでしまうのでとても重要。
脂質の役割②ホルモン合成
ホルモンは環境が変化しても常に同じような働きになるための維持機能を持っている重要なもの。
脂質によってホルモンは合成されます。
コレステロールもステロイドホルモンも脂質1つでステロイド核をもっている物質。
そして、
コレステロール→ステロイドホルモン
を作ります。
ステロイドホルモンは、
- コルチゾール(副腎)
- アルドステロン(副腎)
- エストロゲン(卵巣)
- プロゲステロン(卵巣)
- アンドロゲン(精巣)
の5種類あります。
コルチゾールは6つの役割がある
コルチゾールの役割は6つあります。
- 糖代謝の調整
- グリコーゲン合成
- タンパク質異化促進
→糖新生
→血糖値UP - 脂質分解促進
- 抗炎症作用
- カルシウム吸収抑制
骨芽細胞抑制
コルチゾールは体内にたまった脂質を分解し、グルコースを作り出すなど多くの役割を担っています。
アルドステロンは3つの役割がある
アルドステロンは3つの役割があります。
- 電解質の調整
- 腎臓でナトリウムの再吸収
- カリウムの排泄を促進
アルドステロンは腎臓などの機能に役立ちます。
腎臓は水分調整に大きく関係している臓器。
ナトリウムを体内に再吸収することで水分を保持する役割になります。
エストロゲンは3つの役割がある
エストロゲンは3つの役割があります。
- 女性の一次・二次性徴
- 生理周期
- 妊娠の維持
閉経後にはエストロゲンが欠乏し、総コレステロールや中性脂肪、LDLコレステロールが上昇します。
反対にHDLコレステロールは低下します。
プロゲステロンは2つの役割がある
プロゲステロンは2つの役割があります。
- 子宮内膜や子宮筋の働きを調整
- 乳腺の発達
LDLコレステロール上昇とHDLコレステロール低下させる合成プロゲステロン製剤があり、脂質代謝に関して悪影響を及ぼします。
アンドロゲンの役割は2つ
アンドロゲンは男性ホルモンもどきです。
- 男性化、第二次性徴の発現
- タンパク質同化作用
脂質によってホルモンが作られますが、上記でご紹介したホルモンだけでもカラダにとって非常に必要不可欠な役割を持っています。
脂質は細胞膜やホルモンだけではなく他にも
- 核膜の構成
- 皮下脂肪
- 臓器を保護
- 寒冷から体を保護
- 脂溶性ビタミンの吸収を助ける
など体にとって必要な栄養素です。
脂質の材料である油が高品質のものでなければ、体にとって害になる可能性は高まる
脂質を含む油は高品質のものがより体にとって良い理由は、体内に入り細胞になり、ホルモンの働きをするからです。
質問です!
水素添加したマーガリンを毎日パンに塗った食事をしていたらどうでしょう?
A.マーガリンのようなトランス脂肪酸は食品からとる必要性がなく、過剰に食べた場合は健康への悪影響がでると農林水産省のHPでは掲載されています。
参考:農林水産省HP
脂質の選択次第では体にとって悪影響を及ぼす脂質であるという事がわかりますね。
ちなみにトランス脂肪酸の過剰摂取は、心臓病のリスクがあがるので心臓が弱い方はご注意を!

・獅子座
獅子座は心臓を司り、そしてウィークポイント!
日頃から血液を汚さないように食事ケアを大切に…♬
質の悪い水素添加植物油はさまざまな影響を引き起こす
また水素添加植物油によって
- 脳由来神経栄養因子(BDNF)のが低下
- ビタミンK2とビタミンD3の合成低下
- 糖尿病
- 動脈硬化
- 腎障害の発症、悪化
- テストステロン合成低下
- 脳卒中
- 高血圧
などを引き起こす実験報告がされているので体にとって良い油選びは非常に重要です。
参考:日本脂質栄養学会HP

・牡羊座
牡羊座は心臓を司り、そしてウィークポイント!
脳の30%はタンパク質で出来ていることから良質なタンパク質と脂質の摂取を心がけてみて…^^!

・牡牛座
・天秤座
牡牛座と天秤座の管理人、金星は美食家で糖尿病がウィークポイント!
金星は糖分を司るから米などの穀物やイモ類からムコ多糖類であるネバネバ食材に切り替えてみて♬
質の良い食品はエサや無農薬などで選ぶ必要がある
ではどんな食品であればよいのでしょうか?
- 無農薬、無肥料
- ホルモン剤をうっていない
- エサが遺伝子組み換えではない
- 栄養剤添加のエサじゃない
- 酸化していない
- 動物が動脈硬化などの病気ではない
- 原産地はどこか
上記のようなものではない食品選びは非常に重要です。
オメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸の比率が重要
体内で合成されないオメガ3系脂肪酸はオメガ6系脂肪酸は比率が重要。
オメガ3系脂肪酸:オメガ6系脂肪酸
1:4
比率バランスが崩れると条件性恐怖記憶に影響を与えた実験があり、摂取を忘れがちなオメガ3系脂肪酸の積極的摂取は非常に重要です。
食べている食事が細胞をつくる【脳の約6割が脂質で1ヶ月でアップデートされる】
これまで脂質は脳の約6割を占めており、脂質の役割についてご紹介してきました!
脳細胞はスピードがはやいものでも約1ヶ月でアップデートされるので、食事を変えても時間がかかります。
またリン脂質を持っている細胞は全身にあります。他の体のアップデート期間を以下に掲載するので良かったら参考にしてみてくださいね。
脳 :早い細胞は1ヶ月で約40%、遅い細胞は約1年で全て入れ替わる。
胃の粘膜 :約3日で全て入れ替わる。
腸の微絨毛:約1日で全て入れ替わる。
肝臓 :早い細胞は1ヶ月で約96%、遅い細胞は約1年で全て入れ替わる。
腎臓 :早い細胞は1ヶ月で約90%、遅い細胞は約1年で全て入れ替わる。
筋肉 :早い細胞は1ヶ月で約60%、遅い細胞は約200日で全て入れ替わる。
皮膚 :約1ヶ月で全て入れ替わる。
血液 :4.5~5.0リットルの血液は100~120日間で全て入れ替わる。
骨 :幼児期は約1年半、成長期は約2年未満、成人は約2年半、70歳以上は約3年で全て入れ替わる。
肌 :10歳代で約 20日周期、
20歳代で約 28日周期、
30歳代で約 40日周期、
40歳代で約 55日周期、
50歳代で約 75日周期、
60歳代で約100日周期で全て入れ替わる。引用:人体の細胞更新速度 Googlesite
一度食品を変えてビフォー・アフターで自分の体がどうなったか、どんな変化があったかを見つめ直すことが良いでしょう。
※占いはあくまで占いです。病気の方は医師の指示に従って治療に臨んでくださいね。